自分たちの聖地を守りたいと主張するアメリカ先住民たちに対して
攻撃するよう訓練された犬を放ち、
少なくとも
子どもを含む六人の先住民が負傷しました。


Pipeline-Protest-Dog-HandlersNaturalNews.com
 
訓練された犬に襲われるほど
怖いものはありません。

無敵のゴルゴ13も
一番苦労した敵は、訓練された犬でした。


dogssTwitter





米国ノースダコタ州とイリノイ州を結ぶ約1,800kmの「ダコタ・アクセス・パイプライン」の建設現場で起きました。

このパイプラインは、
ノースダコタ州のバッケン油田に埋蔵されている推定74億バレルの原油を
1日あたり47万バレル輸送する計画で、
総額約3兆9千億円のパイプライン建設プロジェクトになっています。


でも、これだけ長いパイプラインですから
どこかに破損した場合には、
先住民族の土地は汚染され、
水も飲めなくなってしまいます。


先住民たちの水源であるミズーリ川の上流に原油のパイプラインが通るのです。

実際にパイプラインの破損は
さまざまな地域ですでに起こってしまいました。


この建設ルートに沿って居留区がある先住民「スタンディングロック・スー族」が、
数週間にわたりキャンプを張って抗議の座り込みを行っています。


この赤い点線がパイプラインの建設予定地。
抗議しているのはキャノンボールという地区です。
緑色の地区は、
アメリカ先住民の聖地です。

水色はミズーリ川、上が上流です。



RoutesDakotaAccessPipeline529px



ボードには、
「私たちは水なしでは生きられない。」
「生命の水を尊重し、守る。」
などと書かれています。

GettyImages-594873726insideclimatenews.org


スタンディングロック・スー族は
パイプライン建設によって
飲み水が危険にさらされるだけではなく、
先祖から伝わる大切なの遺跡が破壊されるとして
パイプライン建設計画中止を求めて裁判を起こしています。
国連も
先住民に対するこれ以上の人権侵害を避けるべきと懸念を表明しています。


全米各地の先住民たちも支援に駆け付けて、
居留地近くにキャンプを張って数か月にわたり抗議を続けています。
さらに、首都や他の州でも抗議活動が行われています。

でも
今のところマスコミは、
白人側に立った報道が目立ちます。

どこでも
お金になる方に情報が偏るものです。


米運輸省の統計によると、
2006年から2015年までの10年間に石油・ガスの集積・運搬過程で起こった事故は、
166,965件発生しています。

単純計算してみると
1日あたり約45件の事故が起こっていることになります。

スタンディングロック・スー族は
貧困率が41%ととても高く、
もしも原油が漏出してミズーリ川に流出した場合、
ミズーリ川の水源にすべてを頼っているこの部族は
生活が完全に破たんし、
生きていくことはできなくなるのです。

Walk on eggs 卵の上を歩いていく
非常に不安定な状態のまま生きていくという意味の英語です。

今もアメリカ先住民たちの心境でしょう。



自分たちの土地を
大切に
清らかに使い
命をつなぐ水を守り、
未来の世代へと美しい自然を聖地として残すために
抗議を続ける先住民族たち。

目先の利益だけを目的とする企業と政府。

いつになったら
目が覚めるのでしょう。

やはり自然界の大きな力に頼るしかなさそうです。




こちらも
ひかたま:無視されつづけるアメリカ先住民の汚染水問題
ひかたま:先住民とヒョウの分布


今日もありがとうございます。
ブログランキング参加しています。
よろしければクリックお願いいたします。

 
人気ブログランキングへ