インターネットで
WHOの定義で
「不妊は障害」などという根も葉もないデマ
日本で拡散されているのを見ました。


これは
どこかで翻訳した際に
単なる英語の誤訳が
拡散してしまった結果のようです。




海外のメディアでは
日本のデマとは全く逆のことを報道しています。



こちらはテレグラフ紙

「独身でも新しい不妊治療の定義によると既婚者と同等の権利がある。」
との内容です。


whostelegraph.co.uk
今までのWHOの不妊の定義では
通常の性行為で12ヶ月以上妊娠しなかった場合
となっていますが、

新たな定義では、
性的パートナーが見つからなかった場合でも
同等の権利があることに改定されています。



WHOの健康の定義
を見ておきましょう。

WHO(World Health Organization世界保健機関)では、

健康を
"Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity." 
 
「完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」
 
と定義しています。

 
この健康の定義は
1948年以来改正されていないのですが、
 
1998年1月19日から開催された
第101回WHO執行理事会の中で

健康定義の改正案

についての討議がなされました。

 
その専門家委員会が検討した案には、
spiritualとdynamic
の二つの語を新しく加えた次のようなものでした。
 
"Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity."
 
この時の議事録を読むと、
各国の代表者の健康に対する考え方が
様々であることがわかります。



議事録では各国の代表者が賛成と反対を表明する中で、

ホンジュラスのLopez Benitez氏の意見が
とてもバランスがとれた発現をしていましたので書いておきましょう。

「専門委員会が十分検討した結果であれは、どちらでも問題はないでしょう。
しかしながら、
spiritualという内面に関する健康は
特定の宗教のものではなく、
宗教と混同されてしまうことは好ましくありません。

人は病気になって
初めてspiritualな健康を求める気持ちを知ります。

spiritualは健康定義にあるsocialが意味する社会的とは対極の内面的健康を意味し
また
dynamicという言葉は
健康と病気が一体のものであることを表現しています。」
 
この提案をWHO総会の議題とすることが採択されました。

しかしながら、
総会ではもう少し検討が必要ということで
1948年のままで保留になりました。

将来的には、
Spiritualityを無視できなくなってくるのではないでしょうか。


 
今日もありがとうございます。
ブログランキング参加しています。
よろしければクリックお願いいたします。


 
人気ブログランキングへ