ミンギーちゃん。

捕えられたオランウータンの子供です。



一年以上もの間
コンクリートの建物の隙間に繋がれたまま
幽閉されていました。


980xOrangutan Information Centre

赤ちゃんの時に
村の近くの森で捕えられて、


それから
コンクリートの隙間で生きてきました。




通常
赤ちゃんオランウータンを捕まえる時には、
まず
お母さんを殺して
赤ちゃんを奪い取ります。




ミンギーがどのような状況だったかは
わかりませんが、
おそらく目の前で
愛するお母さんが射殺されてから
誘拐されたことでしょう。



ある日突然

お母さんと
緑あふれる森の中で
幸せに暮らしていたミンギーの生活は
一変してしまいました。




ミンギーを捕まえた男は
ふと思い立って
ミンギーを友人に渡しました。

いきなりオランウータンの赤ちゃんを受け取った友人は、
そのまま
建物の隙間に繋いだのです。

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その残酷な仕打ちは
ただ単に
彼の家族を面白がらせるためでした。



それだけのために
ミンギーは、
首を鎖で繋がれ、コンクリートのボルトで固定。




自由に遊ぶことも
自由に走ることもできず、

お母さんも
楽しく遊んだ森も
すべてを何の意味もなく奪われ


雨風すらしのげないコンクリートの隙間で
自分を抱えながら
寝ていました。


980x3 Orangutan Information Centre


豊かな森の中で
お母さんに抱っこされて眠っていた幸せな日々とは
大違いです。



食事もちゃんとしたものは与えられていなかったようです。


村人たちも
毎日このコンクリートの隙間に幽閉されている
ミンギーを見ながら

驚くことに

誰一人助けようとはしなかったのです。


そして
動物保護団体であるオランウータン情報センターと当局が
通報を受けて
現場に駆け付けました。


飼い主は違法飼育として
ミンギーの引き渡しをすぐに了承。

救出されました。



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救出時
すでにミンギーは人間不信
に陥っており

救出するために
鎮静剤投与が必要でした。

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ミンギーは
このあと検疫に送られ
その後リハビリ施設へと移送されます。


それから
再び故郷の森へ帰ることができます。






お母さんを殺して
ミンギーちゃんを拉致し
コンクリートの劣悪な環境に閉じ込めて
あとは
無視。



タイで起きた同様の例では
21年間鎖でつながれたまま放置されていました。


他にも
たくさん
同様の事例が報告されています。


誰もが
なんとなく知りながら
無関心

そして

無視。


たぶん
 
私たちは
 
同じようなことをたくさんしています。

ただ気がついていないだけ。





たとえば
動物園はどうでしょうか?

写真は
閉鎖された動物園の動物舎です。

捕まったら
一生死ぬまで
このようなコンクリートの中で生きる。

ruinsoflazoograffitiarchwaybawehali.files.wordpress.com
 
どこにでも
似たような状況は
大なり小なり
たくさんあります。



そこに関わる人たちに

どれだけの愛情や優しさ、希望といった
ポジティブな気持ちがどうかで

同じ環境でも
状況は全く違ってきます。

 


どんな環境でも
そこに関わる人たちの意識次第で
世界はよりよく変えられる。


多くの人が
慈悲の心を強く持てば
明るい未来が待っていると思います。




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