先住民族の命の水を守るための
パイプライン 建設反対運動。

当ブログでも
何度か書いてきました。

ダコタ・アクセス・パイプラインは、
ノースダコタ州からイリノイ州までをつなぐ約1880kmのパイプラインを建設するプロジェクト。

先住民スタンディングロック・スー族の居留地の命綱である水源を
パピプラインが通過するために
長い間の抗議デモを続けています。


現在その抗議に集まった人たちの
集落が燃えています。

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この赤い点線がパイプラインの建設予定地。
抗議しているのはキャノンボールという地区です。
緑色の地区は、
アメリカ先住民の聖地です。

水色はミズーリ川、上が上流です
一番下にオヘア湖があります。



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もしも
パイプラインに亀裂が入り
原油漏れが起きた場合には
スタンディングロック・スー族は、
その地では生きていくことは不可能になります。
 


米運輸省の統計によると、
2006年から2015年までの10年間に石油・ガスの集積・運搬過程で起こった事故は、
166,965件発生しています。

 

 

スタンディングロック・スー族に賛同して、
300以上のアメリカ先住民部族をはじめ
世界各国の市民やさまざまな団体が
抗議活動を支援してきました。

極寒の中での
抗議活動は続きました。

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その抗議運動によって
陸軍省は2016年12月4日、
オアへ湖の地下にパイプラインを通す工事を認可しないと発表し、
建設は中断されていました。 

ところが、
トランプ大統領は、
オバマ前大統領が一度却下した建設計画の再申請をする大統領令を出しました。

トランプ大統領は
「建設再開で何千人もの雇用が生まれる。」
と述べています。
悲しいことに、この先住民を虐げる建設には、日本人も加担しています。




再びの抗議活動。

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トランプ大統領政権によって
パイプライン建設は再開され、

抗議のために集まっていた支持者たちに
アメリカ陸軍工兵司令部とダグ・バーガム州知事(共和党)が撤退命令を発令。

2月22日午後二時までに立ち退かなければならなくなりました。


ある者は離れ
ある者は徹底して残ると宣言。

残った者たちは、
現在次々と逮捕されています。


そして
去っていく抗議者たちの一部は、
抗議のために
いままで住んでいたテントやティーピーを燃やし始めました。

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今後
スタンディングロック・スー族は、
現地での抗議活動から法廷闘争に戦略を切り替えることになります。


「トランプ大統領が建設中断決定を反故にしたことで、
アメリカ先住民に対する約束を一方的に破り、
協定に基づく彼らの権利を不法に侵害してきた歴史が繰り返されることになる」
と、スタンディングロック・スー族の弁護団長ハッセルマン弁護士は声明を発表しています。


今までの新大陸にきた白人たちが
先住民族にしてきた
あまりにひどい仕打ちが
今の時代になっても変わることがないのです。




かつて
白人たちが侵略を始めた時代に
白人のあまりに理不尽な蛮行に対して
ポワターン族の酋長が述べた言葉を思い出します。

「あなた方は、愛によって得られるものを
何故、力づくで奪おうとするのか。」





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