現在
音でがんを治療する新しい治療法があります。


高密度焦点式超音波治療法High Intensity Focused Ultrasoundという
超音波の音を利用して、
深部にあるがん細胞を死滅させる治療法です。

頭文字をとって「HIFU(ハイフ)」とも呼ばれています。

超音波をターゲットとなる組織だけに集中することによって
その焦点部分はがん細胞が十分死滅できる65℃以上の高温にまで上がります。

さらに
焦点部よりたった5mm離れた組織では温度は低くなるために、
がん組織だけをピンポイントで死滅させることができます。


WJG-20-9570-g003.wjgnet.com

このような形で一点に集中させます。

子供のころに虫眼鏡で太陽光を一点に集中させて
何かを焦がした実験をした人も多いと思います。
それと似たような原理です。


WJG-20-9570-g002.wjgnet.com




さらに
放射線治療とは違い、超音波を用いるために
被曝などのリスクもありません。
外科手術のような侵襲性もありません。

こちらがハイフの機器です。
これよりも
小型化しているものも販売しています。
WJG-20-9570-g001.wjgnet.com

現在このハイフは、
前立腺がんの治療によく用いられています。
その他にも
腎臓がんや膵臓がんなどにも応用されはじめています。


前立腺がんの外科的治療には、
かつては前立腺全摘出術が主流でしたが、
尿失禁や尿道狭窄などの術後合併症も多く、
入院期間も長いものでした。

最近では
ロボット手術が保険適用となり、
より侵襲性の少ない方法になりつつありますが、
進行したがんでは取り残しが多いという欠点があります。

英国ロンドンにある大学病院での報告では
ハイフによる治療をうけた前立腺がんの患者さん625人では、
93%の患者さんが5年間は再発が認められなかったという結果になりました。

合併症では1-2%に尿失禁が認められ、15%の勃起不全が確認されました。
(従来の外科手術法での術後尿失禁は10-20%、勃起不全は30-60%)


放射線治療では、放射線障害や直腸がんの発生率増加が問題となり、
重粒子治療は、いまだ普及は難しく
小線源療法ブラキーセラピーでは、効果が不十分とされています。


前立腺がんにおいて
ハイフは今後大きな役割を持っていくことが期待されます。



さらに
美容にもハイフが使われているのです。

letltsnewbeauty.hu



現在では
ハイフだけではなく、
さまざまな音を使った治療が
さまざまな病気に使われ始めています。


またご紹介していきましょう。

tuning-forkistasounds.org


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