アレシボ天文台。

プエルトリコのアレシボにある天文台です。

2016年9月に中国の電波望遠鏡「FAST」が完成するまでは
世界最大の電波望遠鏡でした。

Arecibo_Observatory_Aerial_Viewja.wikipedia.org

直径305 mという巨大な球面反射面が、
3本のマストで高さ150 mに受信機が吊り下げられています。



米国科学財団(NSF)との協力協定のもと、
SRIインターナショナル、宇宙研究大学連合、プエルトリコ・メトロポリタン大学により運営されています。

2007年に、NSFは1050万ドルだった年間予算を2008年から800万ドルに削減しました。
そして今回
NSFは、800万ドルの年間予算を200万ドルにまで削減することを決定しました。

アレシボ天文台の運営費は、
NSFが運営費のうちの 3分の2の資金を提供し、
NASAが、3分の1の資金提供しています。



この施設は
地球外知的生命体探査の研究や
地球に接近する小惑星の観測
などに活用されています。


今年に入ってから
すでにたくさんの小惑星が地球にニアミスしています。

月よりも近い位置を通過した小惑星は
2017年の今の時点ですでに
15個。

中には、
地球と衝突ギリギリのものも含まれています。

このように
地球に接近する小惑星をいち早く発見し、
大きさを測定し、
その軌道計算して、
地球にどう影響があるかを予測するのが、このアレシボ天文台の役割の一つでもあります。


現在、
小惑星に関する研究を行うことが出来るのは、
このアレシボ天文台と米国のゴールドストーン深宇宙通信施設の
世界で2ヶ所しかありません。


でも、
ゴールドストーン深宇宙通信施設では
宇宙船との通信とその追跡に観測重点が置かれています。

そして、
アレシボよりも規模も出力もかなり小さいのです。

さらに
施設のあるカリフォルニア州の砂漠には軍事施設が多いため、
オペレーターは事前に許可を得なければ送信機を起動することが出来ないのです。

これではいつ衝突するのかわからない小惑星の観測には適していません。

アレシボ天文台の予算削減は、
地球に最接近する小惑星の存在を発見し、軌道を予測し回避する能力に多きな影響を与えそうです。


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