6月末に米国カリフォルニア州北部ラッセン郡の森で、
絶滅に瀕しているハイイロオオカミの家族が発見されて
喜ばしいニュースになりました。



でも
その貴重なハイイロオオカミを
ワシントン州では
昨年に引き続き、
再び「駆除」することに決定しました。

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絶滅が危惧されているにもかかわらず
牧場主が
オオカミがいると困るという意見に従い
駆除を決定したようです。


ワシントン州のオオカミたちは
牧場主の土地に侵入したのではなく、
牧場主が連邦政府所有の土地に家畜たちを放牧しています。
そのことが
オオカミとの対立につながっているようです。




すでに
2011年にはアイダホ州とモンタナ州が、
ハイイロオオカミを保護対象から外して
駆除対象としたために
とても多くの貴重なオオカミたちが射殺されてしまいました。


そして今回は
ワシントン州。
以前もオオカミたちの射殺を容認している州の一つです。




ハイイロオオカミは、
「パック」と呼ばれる家族単位で生活しています。
基本、雄雌のカップルたちとその子供たちで構成されています。


ワシントン州には
いくつかの家族があり、
その縄張り地図は次のようなものです。

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拡大すると
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このオレンジ色で囲まれた領域に住む家族が
今回の殺害対象です。

この群れには
8頭の成オオカミと多くの子供たちで構成されています。

この群れが
これまでに4回家畜を襲おうとしています。

そして牧場主はすでに1頭のオオカミを射殺しました。

ワシントン州には
1,000,000頭を超える牛が放牧されていて
一方
オオカミは120頭生息しています。


牛はお金になるために、
1頭の損失も許されない。
そこで、
オオカミたちを殺してしまおうということが正当化されています。



数が減って絶滅しそうになったら保護して
少しでも増えたら殺してしまう。

こんなことを一つの国で同時に行っています。




オーストラリアのコアラと同じ。
オーストラリアでは
クイーンズランド州などではコアラが激減し
絶滅する地区も出始めている一方で、
オーストラリア南東部のビクトリア州では、 
コアラが増えすぎたとして、
686頭を注射によって殺処分し、
さらに
追加でも殺処分しています。


今はインターネットで専門家同士がつながることができる時代です。
多くの人で考えて
「駆除」ではない、
もっといい案が捻出できないものでしょうか。



こちらも
ひかたま:米国ワシントン州で貴重なオオカミ駆除計画
ひかたま:「間違えて」殺される貴重なオオカミたち
ひかたま:「捨身飼虎」とコアラの大量安楽死


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