奄美大島の嘉徳浜(かとくはま)。
ここでも
コンクリートの護岸が行われようとしています。

奄美大島の嘉徳浜は人工物のない自然のままの海岸です。
奄美大島、琉球列島でも珍しく、
ここが亜熱帯で最後に残る自然海岸の砂浜と言えるでしょう。
この場所は手つかずの秘境と呼ばれ、
国立公園に指定されており、
奄美・琉球世界自然遺産候補地の至近距離に位置しています。
この地を訪れた人はみな、
美しい清流が流れる川と広い河口、
深い緑の谷、
広い砂浜がある海の姿に感動することでしょう。
迫る護岸計画による豊かな自然と生活環境の危機
嘉徳海岸にはいま、
護岸計画が持ち上がっています。
コンクリートの護岸が、
砂浜に全長530m、高さ6.5m(3階建てビルの高さ)にわたって建てられ、
美しいアダンの砂丘を壊して横断し、
浜全体を覆う計画です。
アダンの砂丘で侵食対策
2014年に砂浜侵食が起こった後、
私たちは昔から防風・防潮・砂防林として植えられている植物アダンを植える活動をしてきました。
アダンの根はとても安定した強い根であり、
この植物を増やすことが美しい嘉徳の自然海岸を守り残す、
大切なことだと考えています。
嘉徳は特別な場所
「奄美のジュラシック・ビーチ」と人々が呼び親しむ嘉徳は、
生物多様性が高いことで知られています。
アオウミガメとアカウミガメが産卵のために上陸し、
また2002年にはオサガメが産卵したのです。
これは日本で唯一この浜でのみの記録となりました。
オサガメは2億年前、恐竜の時代からその形を変えていない、
極めて古代的なウミガメで、
世界的に生息数が少なくなってきたため、
厳重な保護が求められています。
またここには天然記念物であるオカヤドカリをはじめとするヤドカリ類も海と砂浜を行き来しており、絶滅が危惧される希少な貝類も6種確認され、
また嘉徳川にはリュウキュウアユが棲んでいます。
嘉徳には深い森、
広い砂浜と海、
そこに流れ込む川と、
全てが揃い、
絶滅の危機に瀕している固有種の生き物が棲む、
奇跡のような自然が残されているのです。
自然との触れ合い、
サーフィンや海水浴などのレジャーの場としても、
嘉徳に勝る場はないでしょう。
永遠に失われるもの
この奇跡的な、
素晴らしい場所があることを、
沢山の人が気づかない限り、
巨額の無駄な予算を使う護岸工事が進んでしまいます。
もしも護岸建設が始まってしまうと、
亜熱帯最後の自然海岸とリュウキュウアユの棲む川は永遠に失われてしまうことでしょう。
そして
嘉徳を訪れたことのある観光客や自然愛好家にも、
この場所が嘉徳だったと分からなくなってしまいます。
訪れる人も少なくなり、
海洋民族の心のふるさともなくなってしまいます。
最後の "ジュラシック・ビーチ"嘉徳海岸を救おう
私達は日本中で行われてきた護岸建設から、
これまで免れてきた最後の天然海岸と自由に流れる川の生態系を守りたい!
巨額の予算を使う無益な護岸工事を止めたい!
と、強く願っています。
奄美大島はエコツーリズムで経済発展していく可能性が高い島です。
なぜなら
嘉徳のような奇跡的に自然が残っている場所があるからです。
美しい、唯一の場所である自然の価値を下げると、
奄美の未来は失われます。
「私達は琉球諸島の中でも、唯一残された美しい自然海岸を破壊する護岸建設に強く反対し、防風・防潮・砂防林として重要なアダンの砂丘を復旧させることを望みます!」
"奄美のジュラシック・ビーチ"と呼ばれる嘉徳を守る為に、署名をよろしくお願いします。
嘉徳の写真やビデオはこちらから見ることができます。http://amamiworldheritage.org/petition/save-katoku-beach-jurassic-beach/ja
フェイスブックページはこちら
https://www.facebook.com/katokuhama/
奄美の森と川と海岸を守る会
署名サイトはこちらから。
私たちは
誰でも
美しい自然のままの姿を見ると感動し、心洗われます。
本来自然を大切にする民族だと思います。
しかしながら、
草よりも植林の方がお金になるという名目で、
豊かな生態系を育んできた草原は激減し、
干潟は陸地へと変貌しています。
島国日本として岩礁と砂浜、
そして河口付近の干潟で形成される長く美しい海岸線が、
年々コンクリート護岸で固められ、
自然護岸は減少している状態です。
ウミガメは産卵できない状態となり、
ハマグリも消えた地域もあり、
海岸植物は激減しました。
護岸工事やダム建設などで変化し、
水辺の生物たちにとって大切な湿地や湖沼は、
金銭的価値が無いという理由により不毛の土地とみなされ、
干拓の対象となりました。
現在日本では、
在来の淡水魚の半数以上が、
絶滅の危険性のあるレッドリストに指定されています。
身近であったクロメダカでさえ、
絶滅の危機に瀕しています。
原生林は大幅に減少し、
存続の危機を迎えています。
人の経済活動の影響で日本の海が誇る海中林も広範囲で破壊が進んでいます。
自然と人が共存する生物の宝庫でもある里地里山は、減少の一途を辿っています。
自然と生物の多様性維持よりも、
経済活動や娯楽を優先するという本末転倒の感覚が、
自然との距離を隔てる結果となってしまっています。
護岸工事で生態系が破壊されてしまった事例はすでにたくさんあります。
本当に護岸工事を行わなければならないのか
七世代先の影響までよく考えて
慎重な判断が必要でしょう。
私は護岸工事は反対します。
今日もありがとうございます。
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コメント
コメント一覧
こんなに美しい海岸がまだ日本に残っていたなんて知りませんでした。
ここにコンクリートの護岸工事だなんて、どうしてそういう発想ができるのか、
行政のナンセンスには本当に呆れてしまいます。
県知事は誰だ?と思ったら、テレビ朝日元解説委員の「三反園 訓さん」でした!
。。。ということは、三反園知事も護岸工事には反対のはずですから、この件を議会に
差し戻すためにも私たち世論の後押しがあれば心強いのではないでしょうか。
絶対阻止 !! できるだけ多くの方に署名をお願いしたいです。