最近になって
犬や猫向けのグレインフリー(穀物不使用)ペットフードの人気が出て
需要が急増しています。

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米食品医薬品局(FDA)は、
「グレインフリーのドッグフードと犬の拡張型心筋症の発症が関連している可能性がある」
との調査結果を発表しました。

fdafda.gov


犬の拡張型心筋症は、主に大型犬で多い疾患でしたが
最近小型犬でもよく報告されるようになったことから
FDAが調査を開始するようになりました。


こちらが
2014年から2019年半ばまでに
FDAに報告された拡張型心筋症の症例数。
犬:515報告 、猫 9報告。
(一報告に複数頭含まれるものもあり

グレインフリーのフードが流行してから
報告数が激増しています。

dcm_reports_to_fda_-_by_yearfda.gov



FDAは、
2014年1月1日~2019年4月30日に拡張型心筋症の発症が報告された犬の症例560件を調査し、
最も頻繁に与えられていた16のペットフードブランドを特定し、発表しています。


大部分は
ドライフードでした。

図の一番右側
dog_food_formulations_in_dcm_reports_to_fdafda.gov


アカナAcana (67 症例)
ジグネチャーZignature (64  症例)
テイスト・オブザ・ワイルドTaste of the Wild (53  症例)
フォーヘルス4Health (32  症例)
アースボーン・ホリスティックEarthborn Holistic (32  症例)
ブルーバッファローBlue Buffalo (31  症例)
ネイチャーズ・ドメインNature’s Domain (29 r 症例)
フロムFromm (24  症例)
メーリックMerrick (16  症例)
カリフォルニア・ナチュラルCalifornia Natural (15  症例)
ナチュラル・バランスNatural Balance (15  症例)
オリジェンOrijen (12  症例)
ネイチャーズ・バラエティNature’s Variety (10  症例)
ニュートリソースNutrisource (10  症例)
ニュートロNutro (10  症例)
レイチェルレイ・ニュートリッシュRachael Ray Nutrish (10  症例)



こちらは、
報告された症例が食べていたフードについてのグラフです。

dcm_cases_-_ingredients_or_characteristics_of_reported_diets

これらの報告された拡張型心筋症例の大部分、91%の犬たちは、
グレインフリーのドッグフードを食べていました。(グラフの一番左側)

それらのグレインフリーの93%の餌に
穀物の代わりの主成分として
エンドウマメやレンズマメが含まれていました。(グラフの左から二番目)


成分では
タウリンの含有量が少ないことも示唆されています。



また
グレインフリーの他にも
「ベッグ・ダイエットBEG diet」と言って
B:小さなフード専門ではない会社のもの
E:一般的ではない成分
G:グレインフリー
も病気の発症に関連している可能性が示唆されています。





グレインフリーのドッグフードの成分の何が拡張型心筋症と関連しているかは、
今のところ明らかになっていません。


症例の中には
フードを変更するだけで改善効果を示す犬もいたようです。


FDAでは、
拡張型心筋症を発症していない場合、
グレインフリーフードを直ちに中止することまでは勧めていないものの
グレインフードを食べさせている場合には
飼い主は自分の愛犬にどのようなフードが合っているのか
獣医師のアドバイスを受けるよう勧めています。




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